僕のバイク達

SUZUKI RG500γ

とうとうバイクにまで排出ガス規制が義務付けられ、半世紀続いた伝統ある世界GP500cc
クラスも2002年から『MOTO GP』と名を変え、4st 990ccが主役になってしまった。
このバイクは、そんな状況からもう2度と発売されることはないだろう世界で唯一2ストロ
ークのスクエア4エンジンを搭載した500ccレーサーレプリカです。
そのベースはF.UNCINIが世界チャンピオンになった時の愛機、ワークス'82RGγとか。

 2002/9/15のガンマと僕

国内での販売期間は1985年から2年間弱と短命。
当時としては高額だったこと、免許制度のおかげであんまり売れなかったみたい。
このウォルターウルフカラーは限定車として1985年に発売されたもの。
ウソかマコトか全国限定200台だとか。

1992年3月に中古で購入。当時はまだ限定解除をしてなかったけど猛烈にほしかったので
結婚のドサクサに紛れて勢いで買っちまった。その顛末はこちらを。

2005年05月、GW明けてのの走行距離は20,270km。
主要諸元サービスデータ

【番外】2ストローククレイジー誌(2000/08/28発売)の被撮影車両になりました(2000/07/18)
 なんと、水谷勝氏('82全日本GP500チャンピオン)に乗っていただきました!

IMPRESSION
このバイクに乗ってるとよく人からいわれること。
「よくこんなピーキーなじゃじゃ馬に乗ってるねー」
レーシングマシン直系の2ストローク4気筒のイメージってそんなものかもしれない。
僕も400γに乗る前はそう想像していた。

 これがスクエア4気筒2ストロークエンジン

実はまったく逆。3000rpm以下に目盛のないタコメーターの針を動かさずとも通常の交通
の流れをリードできるほど乗りやすい。少なくとも昔乗っていた4st400cc直4よりも低速
トルクはある。もっといえばもう1台の愛車であるF650よりも乗りやすい(本当)。
そのポジションも、レーサーレプリカというよりはツーリングモデルのようなアップポジ
ションで普通に長距離を走ってもあまり疲れることはなくて、往復300km程度の日帰りツ
ーリングくらいは平気、お尻も痛くならない。

けれど一度アクセルを捻ると、そこは古くてもGPレプリカの面目躍如で結構速い。エンジ
ンの回転も微小なバイブレーションはあるけれど電気モーターのようにスムーズ。
カタログ値で64psのパワーでも、乾燥重量150kg半ばという軽い車体を蹴飛ばすには十分。
ちなみに輸出仕様は95ps!国内仕様は排気系に細工がしてあるのだ。
燃費は最低6km/L、最高12km/L、平均10km/L。決して誉められた数字じゃない。

エンジンを完調に保つには、プラグのチェック&交換、キャブレターの分解清掃、エアク
リーナーの掃除の手間を惜しんではイケナイ。やった作業に確実に応えてくれるので慣れ
てくると楽しい。
それと、2stオイルには純正CCISがおすすめ。オイルポンプがこの純正オイルの粘度(固め)
にあわせた吐出量セッティングゆえ、市販オイルや他社純正オイルを使うとどうも調子が
悪い。

ハンドリングはとても素直。当時流行った前16インチタイヤだけど切れ込みなど一切なく
て、安心かつ乗りやすい。当時のRIDERSCLUB誌でもその点は絶賛されたほど。
基本的に寝なくても曲がる類の味付けだと思う。バンク角は今のレプリカに比べたら浅め。
ノーマルのポジションでは膝は擦れない(ライディングフォームにもよるが)。膝を擦るよ
り先にブーツの裏、より先にアンダーカウルを削ることになる。

ただし、ハードとしての足回りはこのバイクの最大の欠点。
ブレーキはフローティングの前ダブルディスクに4ポッドキャリパとスペック的には申し
分ないが、深く握りこまないと効いてこない。ツーリング的乗り方では疲れなくていいけ
れど、ワインディングを楽しむには今風のちょんがけで大きな制動力が得られるようなも
のが欲しくなる。それと、すぐにフェードしてしまうのは不満というか危険。特に最近は
マスターシリンダーの程度が悪く、スポンジー(整備を怠ってるせいだが)。
サスペンションも現代のレベルから見ると貧弱、というか作動感がいまひとつ。路面追従
性がよくなくて、細かい段差続く特殊舗装の上ではガタガタ跳ねる。多分に経年変化のせ
いもあるとは思うが、最近のバイクのスタンダードレベルくらいの性能は欲しい。
もう16年前のバイクだから現代のレベルと比べてどうこういうのは無茶な話かも。
(リヤサスはリプレイス済なので問題解決)

もし、乗れる機会があればぜひ。現代のとっても優等生的なバイクにはない何かがある。
このバイクは当時のメーカーの思想というか意地のカタマリ。だいたい、ほかに使いよう
のない2stスクエア4エンジンを載せていること自体、商売になったとは到底思えない。
レース屋の執念か。
だから僕、そして多くのSQ4γ乗り達は次に乗るバイクが見つからないという悩みを抱え
ているのかもしれない。

 カウルの小傷、ミラーの褪色などそれなりにヤレ(経年劣化)が・・・

MODIFY
このバイクを維持していく上での悩みのひとつに、前2.5×16、後2.75×17のホイールに
装着できるタイヤ(F:110/90R16、R:120/90R17)が極めて少ないということがある。
今となっては前後同一銘柄で揃うのはBSの1種類(BT45V)しかない。
海外メーカーはほぼ全滅。以前はミシュランのA49/M48EやエイボンのSUPERVENOMとかあっ
たけど今はピレリーのMATCHしかない。その場合リヤは1サイズアップ(130/80R17)となる。
そのため、いずれはホイール換装&ラジアルタイヤ装着もやらざるを得ないのだが、今の
優れたハンドリングバランスは崩したくない。大きな悩みのひとつ。

あと、チャンバーぐらいはスガヤ製に変えたい(求む、フルパワー!)、けど新品は高い。
中古のの出物があればゼヒ・・・。ブレーキもどうにかしたいなぁ・・・。
やりたいことはそれなりにある。

【リヤサスペンションの話】
・'99年の後半頃からリヤサスが逝ってしまって、全くストロークしなくなってしまった。
 寿命らしい。純正サスが抜けやすいというのは有名な話だそうだ。
 おまけに、ノーマル品のOHは構造上ムリらしい。
・他車種流用の場合、'88-'89年頃のNSR250RKやCBR400RKのサス(F3レース用)が性能も良
 く小加工(上側Iエンドの自作)で付くらしいが、中古パーツ市場でタマがない。
 たまにYahoo!で見つけても高値取引の様子。
・寸法的に流用できそうなDUCATIの750F1系やM900系あたりのサスも結局スペースが足り
 ず取り付かない。
 加工費等の手間を考えるとおとなしくアフターパーツ(OHLINSまたはWP)を選んだ方がよ
 いみたいです。
・結局OHLINSの46HRCLSを装着しました(2001/12/07)。WPと違って倒立配置になるので実
 はあんまり好きじゃないのですが。。。
 でもこれでまたワインディングを気持ち良く走れるのだから背に腹は代えられません。

【アーシングの話】・・・メンテナンス日記2004/01/24分参照
・車体(フレームやクランクケースなど)へのアースを補完し、点火系や電装品の効率を上げ
 るため、昨今アーシングという手法が流行っています。
・我がガンマにも施工しようと見てみると、何とガンマには車体へのアースが無く、電気の
 流れは全てハーネス回路内で完結しています。
・ただし、その肝心のバッテリー(-)ターミナルから生えるハーネスは2sq程度の細いもの。
・よって、フレームにアースポイントを設け、そこから点火コイルとシリンダーヘッドにア
 ースケーブルを配索しました。
・その効果(低速のトルクアップ、回転のスムーズさ)は感じられます。経時劣化でハーネス
 の通電効率が落ちているかもしれません。それを補完したのがアーシングと考えています。


ということで、ご覧のとおり僕の500γは今のところリヤサスとアーシング追加以外ノーマ
ルです。
カスタムされたRGγをご覧になりたい方はこちらのリンクで。

 改さんのγ、かなりカスタムされてます

 森本さんのγ、スガチャン、CWカウルなど理想の1台


参加したγな&2stなイベント

○2005年11月20日:RG400/500γ 20周年ミーティング@スズキ竜洋テストコース(スクエア4 BBS主催)
 公道を走れる"GPレーサー"RG400/500γが発売されて20周年。
 スクエア4 BBSのつやさん、すぎさんがこんな素晴らしいミーティングを企画してくれました。
 不幸にもこの日の朝転倒してしまった僕とガンマでしたが、思う存分楽しませていただきました。


(上左)自分のガンマで、竜洋テストコースを走れた!
(上右)当時の開発技術者から貴重な「裏話」を聞く。白板にある言葉は有益な助言。
(中左)水谷勝氏は8連勝で全日本チャンプになった時の'82RGBでデモ走行。
(中右)今年の鈴鹿8耐に出場したWWカラーのGSX-R1000で華麗な高速ウィリーも披露。
(下)当日の参加者およびゲスト一同の記念撮影。横断幕に向かって右側に僕。

○2002年09月15日:2st全国一斉ミーティング(クラブマン誌主催)
 東海地区会場の「もちや」に行ってきました。東海とはいいつつも関東勢も多かったです。
 
(左)RZV軍団に押され気味(?)、それよりCZ125が並んでるなんて夢のよう?
(右)2st本刊行の暁にはこのときの画像も掲載されることでしょう。

○2002年07月20日:スズキ2輪50周年記念オーナーズミーティング@渚園(すぎさん取り纏め)

 

 
(左上)RG400/500ガンマが10台強集まりました。ほとんどはSQ4-BBS繋がり・・・。
(右上)'82全日本500ccチャンピオンの水谷勝氏も来ていました。
(下)ちゃっかりサインなどしてもらったり。

○2001年09月23日:ガンマミーティング@道の駅 賤母(つやさん、すぎさん主催)

 20台のSQ4とパラγが集まりました

 HM31Aさん所有の'85?ワークスエンジン、涎が・・・

○2000年07月15日:スズキ80周年記念オーナーズミーティング@渚園(つやさん取り纏め)
 手前から、'81RGγ、'78RGB、'86RG500γのTT-F1レーサー

 '93RGVγ、ご存知K.シュワンツ選手のチャンピオン獲得マシン

 SQ4-BBSメンバーのγと 奥の『γ改』はラムエア付!

○1999年05月30日:スクエア4BBS中部オフ会(三河湾スカイライン、しょーじさん主催)
 スクエア4γ×5、RGVγ×1、TWγ(?)×1、真中が僕

○1999年05月23日:2stバイクミーティング(大観山、後方排気友の会さん主催)
 最前列右から2番目が僕のγ


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